正しいのはどれか。3つ選べ。
a: 同軸ケーブルの特性インピーダンスは、ケーブルの長さに関係しない。
b: 導線周りの磁束が変化すると、電界が導線に誘導される。
c: 2.45GHzの電磁波の波長はおよそ12cmである。
d: 電磁波の速さは真空の誘電率と透磁率の乗算に比例する。
e: 直流電流に比例した電力の電磁波が発生する。
a:正解。同軸ケーブルの特性インピーダンス(Z0)は、ケーブルの寸法と材料の物性値から決まります。具体的には、中心導体の直径(D1)と外部導体の内径(D2)、および絶縁体の比誘電率(εr)を用いて以下の式で求められる。ケーブル外径が一定であれば、内部導体の外径を太くすれば特性インピーダンスが低くなり、細くすれば高くなる。また、絶縁物の比誘電率が高いと特性インピーダンスが低くなる。

b:正解。ファラデーの電磁誘導の法則により、導線の周囲に磁束が変化することで導線に誘導起電力が生じることから、導線には電界が誘導されることになる。
c:正解。電磁波の周波数fと波長λの関係は、λ=c / f と表される。cは光速であり、約30 万km/s である。よって、周波数2.45GHzの電磁波の波長λ は約12.2㎝となる。
d:マクスウェルの方程式から電磁波の波動方程式を導くと以下のとおりである。
真空の誘電率ε0と真空の透磁率µ0の積の平方根と反比例の関係になる。

e:直流電流が導線に流れると、アンペールの法則により電流の周りに磁界が発生するが、直流電流では電流値が時間変化しないため、導線の周りの磁界も時間変化しない。磁界が変化しないため、誘導起電力が生じないため、電解も生じないことから電磁波は発生しない。交流電流の場合は、導線周囲の磁界が変化するため電界が発生し、電磁波が生じる。